7月13日(土)富山CAP主催のシンポジウムで、斉藤章佳さんと対談させて頂きました。
斉藤さんの基調講演を聞いていた中で、「子どもは真っ白で」と表現されていたことから、当時、右も左も分からなかった子どもの頃の自分を振り返りました。思い返せば性暴力に対処・対応する選択肢や知識がなさすぎて、まずそんな恥ずかしい経験を知られたくない思いが先立ち、泣き寝入りするほかありませんでした。
もし、今回のように性的グルーミングのお話を聞いたり、性的同意をしっかり学ぶ性教育を受けられたりと、当時の自分自身にこうした知識が届いていたらどれだけ違う結果であったろうと、今となっては言葉もありません。
ただ今回のシンポジウムを通して、性暴力被害でのトラウマがあり、中村の「お話を聞けて勇気が持てました」と握手して泣き出してしまった男性がいました。ただ抱きしめたところ、号泣するほどでした。全く同じ経験ではありませんが、声をあげることで受け皿になれてよかったと身をもって感じています。
ちょうど1年前の7月13日は「不同意性交等罪」等の刑法改正が実現した日です。
また知人の女性に富山市内のホテルで性的暴行を加えてけがをさせたとして罪に問われ、一審で無罪判決を受けた男性の控訴審判決で、名古屋高等裁判所金沢支部が一審の無罪判決を破棄し、逆転有罪判決を言い渡したのも、昨年2023年7月13日のことでした。
不当な法制度や裁判に粘り強く声をあげ続けてきたサバイバーや支援者の存在があることを、ここでいま一度覚えておきたいと思います。
今回の講演会に参加していた保護者から、内容を聞いた高校生男子が次の感想を寄せてくれました。
参加してくださった保護者は中村が登壇する事が決まったときから、折に触れて子どもたちに話し、性加害や子どもへの暴力について、話し合ってきたそうです。男子高校生自身が、中村に自分の思いを伝えたい、伝えてほしいということで、メッセージをいただきました。
「声をあげると嫌な意見もとんでくるということなのにそれを恐れず声をあげている中村さんのことを本当にすごいと思うし尊敬しています。僕は中学生のときに教師などの理不尽さに耐えられなくなって不登校になりました。いま中村さんたちが声をあげているのをみて僕も声をあげていこう!と思えました」
Comments